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[災害 チェックポイント]
【北海道胆振東部地震・現地レポート】土砂災害、液状化現象…災害時に起きたこと

2019-09-06

北海道胆振(いぶり)地方中東部を震源として2018年9月6日に発生した【北海道胆振東部地震】から1年が経とうとしています。


さくら事務所では「震度7」を記録し、「土砂災害」「液状化現象」など大きな爪痕を残した北海道胆振東部地震の教訓を風化させないことを目的に、「さくら事務所ホームインスペクション北海道」の全面協力のもと、北海道胆振東部地震を振り返るコラムを9月5日・6日の2日間にわたって特集します。


本日の第2弾では、北海道胆振東部地震発生後に起こった現地の出来事をさくら事務所ホームインスペクション北海道の対応と建物の専門家インタビューを基にお届けします。


まさかの大災害発生 その時何が


「災害発生時、いつものように仲間と楽しく飲んでいた。まさかこんな大災害が起こるとは、まったく想像もできなかった。」


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そう語るのは、さくら事務所ホームインスペクション北海道の代表である栃木。


「地震発生後、突如停電し、店から出るも真っ暗の中、エレベーターも停止。階段で外に出ても街全体が真っ暗。帰路のタクシーを捕まえるのに、皆がスマホの明かりを頼りに歩いている状態。無論信号も点灯しない状況でした。」


その後の報道で知ることととなりますが、この地震にともない、北海道エリアにおいて、2018年9月6日3時25分、日本で初めてとなるエリア全域におよぶ大規模停電(ブラックアウト)が発生、それにより一時最大で約295万戸が停電していたのです。


経済産業省の資源エネルギー庁によると、『“ブラックアウト”とは、大手電力会社の管轄する地域のすべてで停電が起こる現象(全域停電)のことを意味します。大きな自然災害にともなって大規模停電が発生することはこれまでにもありましたが、今回の北海道のケースでは、北海道全域で停電が起こりました。』と説明されています。※


北海道胆振東部地震では、「最大震度7」「土砂災害」「液状化現象」に加えて、「大規模停電」による被害も起こっていました。


※経済産業省資源エネルギー庁「日本初の“ブラックアウト”、その時一体何が起きたのか」


日本初の「ブラックアウト」の中で


IMG_4918(地震発生から1時間後「完全ブラックアウト前」の様子)


「当初はほどなく、通電するとタカをくくっていましたが、結果として、我が家は2昼夜、通電せず。幸いなことに、水道は生きていたのでトイレには困りませんでした。」


札幌市内のマンションに暮らす栃木の自宅では、幸い家具の転倒などもなく生活はできる環境でしたが、ブラックアウトによる情報遮断に苦労させられることになります。


「自宅にはトランジスタラジオが無く、急遽実家から手配しました。スマホのバッテリーは車からチャージできましたが、そもそもの基地局がダウンしたので、メール他、連絡ツールが一切無くなりました。災害時に電話がつながりにくくなる・つながらないということは想定していたのですが、今回のようなすべての電力がなくなった時、テレビやインターネットからも全く情報が得られなくなるというのは想定外でした。今回の経験から、情報ツールとしてのラジオと乾電池の備蓄は必須だと学びました。」


最悪の状態を意識した備蓄が重要


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いざという時の家族や仲間との連絡方法や情報収集ツールとして期待されているSNSなども、大規模停電の前ではまったく利用できないということが北海道では起きてしまいました。情報の入手経路として、乾電池式のラジオの重要性も改めて見えてきました。


女性スタッフからは、「水・ガスなどが止まった地域の友達から赤ちゃんにミルクが作れない、哺乳瓶が洗えないとSOSがきたり、小学校や保育園が休みかどうかもわからなくて困ったことも。ろうそくは余震がきたら倒れるから危ないので、懐中電灯やオール電化の住宅ではカセットコンロの準備も必須です」という生活者ならではの意見も。


また、北海道胆振東部地震を振り返るとき、地震が起きた時期について『たまたま気候のいい時期でよかった』という意見が多く聞こえてきました。


もし、北海道の厳冬期(本州で言えば猛暑期)に電気が使えない場合、生命に関わります。最悪の気候条件で、「電気がまったく使えなくなった場合」「水道が使えなくなった場合」などと想定し、想像力をはたらかせて防災備蓄の準備をすることが必要です。


災害発生直後のさくら事務所ホームインスペクション北海道の対応 ~無償点検の実施


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被災地域の住宅で応急危険度判定※が進みつつあるなか、「まだ何も行われていない。わが家は大丈夫なのか?」「要注意(黄色い張り紙)判定だが、どう対処するべきなのか?」といったお問い合わせがさくら事務所北海道に急増しました。


そこで、さくら事務所北海道では被災地支援策として、平成30年北海道胆振東部地震において被災し所有される住宅の安全性に不安を抱える方々を対象に、ホームインスペクター(住宅診断士)による無償点検を、地震直後の9月18日から実施しました。


外回り目視点検や地震による特徴的な症状(外壁の斜めクラック、サイディングの剥離など、サッシの大きな歪み)やブロック塀・外部煙突の状態確認、必要性に応じて室内床や壁の傾斜確認、修繕の簡単なアドバイス等のご相談といった応急的な簡易点検のため、公的な証明書などは発行できないものの、いち早く不安を解消したいという思いに応える取り組みとして、当時北海道新聞をはじめ多くのメディアでご紹介いただきました。


しかし、この取り組みの実施には「思わぬ壁」もありました。


※応急危険度判定:地震後、余震等による建築物の倒壊や落下物、転倒物による人的被害を防止するため、建築物の被災状況や安全性を調査し、建物への立ち入りの可否を住民に情報提供するために行われます。判定は、被災市町村の要請により資格を持った判定士が行い、緊急を要するため震災直後から速やかに実施されます。


災害発生後、被災地で起きた混乱と点検詐欺


被災した現場では、応急危険度判定や被災度区分度判定、罹災証明に基づく被害調査など多数のインスペクション(住宅診断)が行われるため、自分たちには何が必要で、何をしなくてはならないのかわからないといった状態に多くの被災者が陥りました。


そうした被災された方からのお問い合わせに対して、必要な情報を整理しながらヒアリングを行うことがフロントデスクに求められました。


「これは非常に困ったことなのですが、いわゆる『点検詐欺』のような業者もいち早く被災現場に駆けつけてくるということも起きました。さくら事務所の無償点検の情報も点検商法業者も、被災された方から見れば、見分けがつかないのは当たり前のことで、本当に必要な方にどうしたら情報が届けられるのか、届けられたのか課題が残ります。」


大きな災害が起こるたびに、報道などで目にする「点検商法」などの悪徳業者の存在。泣きっ面にハチな被害にあわないためにも、いざという時に頼れる相談先を見つけておくことは、防災対策の一つとして重要かもしれません。


被災の教訓を忘れないために ~事例勉強会の実施


IMG_4991さくら事務所北海道では、現地視察を行った札幌市清田区の情報や被災住宅写真を見ながら耐震などについて社内勉強会を実施、その後さくら事務所全社対象のさくらカンファレンス※で、情報共有発表を行いました。


被災した相談者自身も置かれた状況を把握しきれていない中で、いかに必要な情報を聞き取り、必要な情報を提供していけるか、いざ災害が起こる前からの心構えや準備が必要であることをさくら事務所全体で改めて確認し、全国のホームインスペクター(住宅診断士)の教訓として活かすことができました。


※さくらカンファレンス:業界最高の「採用」と「教育」を掲げるさくら事務所が実施している毎月定例開催している勉強会。数多くの現場を経験し、また不動産・建築それぞれの専門家がいることを活かし、劣化事象、トラブルなどの現場実例を集め、対応方法について全員でアイデアを出しあい、それぞれの知識向上・対応力アップにつなげています。



明暗をわけた「地盤の質」 災害をリスクヘッジするために


「さくら事務所北海道がある札幌市内でも、場所によって被害の大きさが全く違うことなどから考えて、住宅を選ぶ際には、『敷地属性(土地)に由来するリスク(崖地、地盤、洪水など)』をあらかじめ調査を行うことを強くおすすめしたい。とくに中古住宅を選ぶ場合、耐震補強など建物の対策は後日でも出来ますが、土地に由来するリスクは、建物でリスクヘッジするには限界があります。建物の劣化度や、資産価値だけでなく、立地に伴うリスクも必ず検討項目に入れて頂きたい。


被害の大きかった現地を視察し、多くの被災家屋を見てきた栃木がそう語るのは、地盤などの土地由来のリスクの影響の大きさを改めて痛感したためです。


今の住宅基準を満たした家ならば、かなり大きな地震でも持ちこたえることができる作りであるとされていますが、地盤に問題を抱えている場合、被害は大きく変わってきます。自然災害が起きてしまうのは仕方ないこととして、しかしながら事前に敷地属性を調べることで災害のリスクヘッジを行うことは可能です。


また、今の基準を満たしている設計であっても、その設計通りに建築されていなければ当然ながらその耐震性は担保されません。どんな小さなことでも不安があったら、ぜひ私たちプロのインスペクターを頼ってほしい…。


「住まいのかかりつけ医」として、さくら事務所は今後も「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」に尽力していきます。


 


●栃木 渡


1957年札幌生まれ。

今では高級住宅街と呼ばれている札幌旭ヶ丘にあったオンボロ4軒長屋で逞しく育ち、推薦してくれるという理由だけで、埼玉は川越にある大学の建築学科に進む。

帰札後、2軒ほど設計事務所を渡り歩き、28歳にて無茶・無謀・無策のまま勢いだけで独立。

その後、公共建築から住宅、店舗など設計し続けています。

フライフィッシングが唯一の趣味で、最近カナディアンカヌーをGET!

しかしながら、たまの休日は、孫の顔を見るのが楽しいお爺ちゃんになってしまいました。




 

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