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則武地所アパート階段崩落の原因と対策|よくある不具合事例もご紹介

2021-07-12

東京・八王子市で発生したアパート階段崩落死亡事故の施工会社「則武地所」(神奈川県相模原市)が5月13日、自己破産を申請をしました。現場調査の方や、元社員の証言から明らかになった、そのあまりにずさんな「手抜き工事」に驚かれた方も多いかと思います。


本件を受け行政は、東京・神奈川2都県(特に八王子市・相模原市)にある他75棟の則武地所物件に対して、住民の安全性を担保するため、自治体を通じ建築士による調査や改修計画提出を所有者に求める形となりました。


これ以上、このような事態が広がらないためにも、業界実績No.1のさくら事務所のホームインスペクター(住宅診断士)が、本件の階段崩落の原因解説とその対策方法について、建築のプロの視点から解説をいたします。特に、物件のオーナー・管理会社様には、物件メンテンス・点検の方針について見直す機会にしていただけると幸いです。


※<管理会社・オーナー様へ>

さくら事務所では、自治体の要請に答える形式での「階段調査・報告書作成サービス」を開始いたしました。詳しくはこちらから





八王子アパートの階段崩落事故の状況


崩落したアパート階段の構造


八王子市アパート階段崩落の原因は、鉄製の屋外階段を木製の部材で支えるような、通常ではありえない構造になっていたことにあります。重さを支えていた木製の部材が雨により腐食してしまったことで、階段が崩落したのだと思われます。


また、鉄製の屋外階段と木製の部材は簡易的な方法でしか固定されておらず、その固定方法が正しかったのかも疑問が残ります。本来、鉄製の屋外階段は鉄製の柱などで重さを支え、溶接やボルトなどでしっかりと固定をします。そのため、数年で崩落するようなことがあってはなりません。


さくら事務所が直近で確認をした則武物件の現場では、鉄製の屋外階段は柱などで支えられておらず、建物の外壁や木製の部材などで支えられている状況でした。中には、階段や廊下、ベランダなどがすでに傾き始め、いつ崩落してもおかしくないアパートもありました。



今回の事故における3つの要因とは?


①定期点検・メンテナンス不足


住民が安全に居住するためにはかかせない定期的な点検・メンテナンスがされていないことは、今回の階段崩落の件に限らず住宅全般における腐朽・破損の要因といえるでしょう。


総務省のデータによると、腐朽・破損及びリフォームなどの住宅割合は、木造の民営借家で全体の20%程度、非木造の民営借家は10%弱で推移しています。



[caption id="attachment_29929" align="aligncenter" width="370"]腐朽・破損及びリフォーム等の住宅の割合 出典)総務省「平成25年住宅・土地統計調査」より[/caption]

しかし、これは顕在的な腐朽・破損及びリフォーム等の状況であり、潜在的にはさらに多いと考えられます。


建物はどうしても劣化するものです。そして、劣化や府朽は目に見えないところから起こることが多いです。そのため、築年数が古い物件や口コミでの評判があまりよくない業者に建築を依頼された物件などの場合は、現時点で不具合を感じていないような場合も、簡易的な診断からでよいので一度専門家に相談してみることをおすすめいたします。


②手抜き工事(設計ミス)


上述となりますが、今回の件では、鉄製の階段を木材に直接ビス止めするという建築の一般常識からは到底考えられない施工が行われていました。


民間信用調査会社などによると、同社は1室あたりの建築単価を一般的な同業他社と比べ20%以上低く設定しており、賃貸に回した際に10%以上の利回りがあると謳っていたと言います。この安さとスピードを重視した業者選びと施工スタイルが結果的に、本来鉄骨を使うべきところに木材を利用したり、防水加工が不十分だったりという手抜き工事につながっていたと考えざるをえません。


同社に限らず、まだまだ同じような自社のコストダウンとスピード重視の会社は数多く存在します。少しでも建築業者に対して不信感を持つようなことあった場合、居住前・後にかかわらず住宅診断(ホームインスペクション)をすることは、良い選択かと思います。


③監督不行き届き


本来、建設現場での現場監督の役割とはスケジュール通りに工事を進めることはもちろん、住民が心から安心して暮らせるように「品質・安全性」を確保することが求められます。

建築業界の人が見れば、一目で「施工不良」と分かる品質で、かつ人命に関わる箇所が見逃されていた事実は、監督不行き届き以外のなにものでもないと言えます。


同社の元社員の証言では、アパートが建てられた8年前、実質経営者の会長が現場監督を行い「外階段そのものも会長自ら施工した」というから驚きです。作業現場の職人は、防水や防腐加工をした方がいいと繰り返し忠告をしたようですが、これを無視していました。


当社でも、過去同社の建築物件の住宅診断を行いましたが、実際かなりの割合で施工不良が発見され、それも、そもそも図面とまったくかけ離れた材料や施工になっているなど、今回の件は起こるべくして起きた事故といえるでしょう。



その他のよくある施工不良の事例


①ジャンカ


ジャンカ


コンクリートに関わる問題として最も多いのはジャンカです。コンクリートの中のセメントが、砂利や砕石のまわりに十分行き渡らなかったときに起き、原因としてはバイブレーターによる締め固めが十分でないことがあげられます。ジャンカが起きた部分は強度的な問題がでてくるため、適切に補修をする必要があります。


②換気ダクトの接続不良


換気ダクトの接続不良


この写真では、ユニットバスに取り付けられている換気扇とダクト(配管)が接続されていません。このまま換気扇を作動させると、浴室内の湿気を含んだ空気がそのまま天井裏に排気されてしまい、あっというまにカビだらけになります。

目視ですぐに確認できそうな不具合ですが、意外にも施工不良の事例としては数が多い部類にはいります。


③屋根裏壁の断熱材施工不足


屋根裏壁の断熱材施工不足


上の写真は、屋根の壁の一部を撮影したものですが、本来この木材の壁は見えてはいけないものです。本来この木材の壁には、隣の住宅に火が移らないようにするための石膏ボード付けがされる必要があるのですが、こちらの写真現場ではつけ忘れとなっていました。


④階段の固定不良、ビスの種類違い


階段の固定不良、ビスの種類違い


上の写真Aでは、本来使われるべき材料が使われるL字型の金物で階段が支えられており(これ自体が本当はNGです)、階段と壁をつないでいるL字金物に使われているビスの種類がよく見ると異なります。

また、写真Bでは本来、柱などで自立できるようにするものである階段を、無理やりL字型の金具で固定していました。金具は外壁のサイディングに付けられ、サイディングが割れてしまうと支えられなくなる構造となっていました。

これらの事例では、当然建物が要求する理想の耐久水準に達することができないため、早くて数年以内に破損する可能性が高いでしょう。


⑤排水勾配不良


排水勾配不良


上の写真は「排水桝」といい、トイレで流した汚水を下水管につなげるためのパイプです。

本来この排水桝は、スムーズに汚水を下水管に流すためにある程度の角度(勾配)が保たれるべきなのですが、この角度が十分ではなく、下水に流れるはずの大便が詰まってしまった事例です。


※その他、よくある事例についてはこちらの記事をご覧ください



欠陥工事を防ぐための具体的な対策とは?


ホームインスペクターに依頼すれば、漏れなくチェック可能


何はともあれ、まずは「不動産」とは住民の命を預かっている、という当たり前の認識を改めて持ち、まずは基本的な点検をご自身で行うことをお勧めいたします。最近では、自身でできる簡易的なチェックついてはインターネットや書籍でもある程度情報収集できるため、必ずチェックするようにしましょう。


また、新築工事の時期から施工会社と関わりがある方は、丁寧な対応か?口コミは問題ないか?など慎重になりつつ、少しでも不安があったら新築工事中のチェックサービスを利用すると良いでしょう。物件完成後のオーナー様については、に築古の物件ならインスペクションを十分に検討し、まずは専門家に定期点検の方針相談をすることをおすすめいたします。


もっとも、こうした大きな不具合が発生しているアパートには特徴があります。それは、他と比較して「異常に高利回り」なアパートです。異常に高利回りということは、建築費用が非常に低い可能性が高いですよね?建築費用を過度に抑えるために、材料や職人さんの賃金が極端に安かったり、現場監督を雇っていない可能性があります。


さくら事務所が工事中に点検したアパートでは、設計図面とは違う柱や梁が使われていたり、職人さんがたびたび入れ替わっている現場がありました。そのアパートは、やはり周辺のアパートと比較して、異常に高利回りな物件だったのです。



建築士による「階段調査・報告書作成」サービスについて


建築士による「階段調査・報告書作成」サービスについて


さくら事務所では今回の件を受け、オーナー・管理会社様からの自治体の通知にもとづく点検依頼のご相談に迅速に対応できるよう、同社物件に限定した「階段調査・報告書作成サービス」を開始いたしました。


当社は、業界最大手の一級建築士事務所として、国内初の『個人向け不動産コンサルティングサービス』をスタート、住宅診断(ホームインスペクション)の認知を広げてきたリーディングカンパニーです。


累計取引実績は[num_users]件以上と業界No.1(google口コミ評価も同業比較1位。平均20年以上の経験を持つ熟練のホームインスペクターが、新築・中古の戸建、マンションの施工不良・欠陥の調査・検査を行い、適切なアドバイスをさせいただいております。また、個人向けインスペクションを提供している企業の中で客観的サービス品質の保証であるISO取得は当社だけとなっております(2021年7月時点)。


その他にも、購入検討時の相談や災害リスクレポートなど、住まい関わる様々な相談に対応できるよう、日々サービス品質の向上にも努めております。


●サービス詳細


オーナー・管理会社様が行政から通知されている点検内容に併せて、階段を中心に調査点検・報告書作成を行います。また、一般的なホームインスペクションよりも詳細な調査(適切な材料が使われているか?などはもちろん、段ごとの固定状況の細かなチェックも含む)を行い、今後の点検・メンテナンス方針についても可能な限りアドバイスをさせていただきます。



<適用条件>

①自治体が定める点検内容が明確なこと(自治体からの通知書に記載があります)

②非破壊検査で問題ないこと


<所要時間>

現場状況にもよりますが、検査開始から30~60分程度が目安



●報告書フォーマットについて


行政指定の情報をまとめた形式で作成をさせていただきますので

そのまま行政に提出できる報告書として納品いたします。


●費用


60,000円(税込66,000円)~

※調査費用5万円~+ 報告書作成1万円~



ご自身の物件と向き合うよいきっかけに


本件はアパートの階段崩落と、過去を振り返ると決して珍しい事案ではないにせよ、人命が失われるという非常に悲しい終末を向かえました。


さくら事務所が考える、住宅の意義とは本来、「生命と健康」という人が生きていく基本を守るものであるべきで、この役割は分譲・注文・賃貸住宅の違いはありません。しかし現実には多くの方がご自身の物件のメンテナンスを十分に行っているとはいえない状況です。


これまであまりメンテナンスや定期点検を重要視されていなかったオーナー・管理会社様はこれ機に、形式的な対応で終わるだけでなく、ぜひご自身の物件の役割について向き合っていただければ幸いです。さくら事務所では、住まいに関わるご相談を幅広く受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。

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